機械が故障したとき、どこに修理を依頼していますか。
修理の依頼先が決まっていれば問題ありませんが、そうでない場合は、途方に暮れてしまうかもしれません。
そこで、故障した機械の修理をしてくれる業者と選び方のポイントを紹介します。
機械の修理が可能な業者7つ
故障した機械の修理を依頼する先は、以下の7つが挙げられます。
1.工作機械の修理業者
2.工作機械の保全代行会社
3.工作機械メーカー
4.制御機器メーカー
5.機械商社
6.中古機業者
7.オーバーホール会社
それぞれの特徴を一つずつ詳しく見ていきましょう。
1.工作機械の修理業者
故障した機械の修理先のなかで最もおすすめなのが、工作機械の修理業者です。
工作機械の修理を専門に行っているため実績が多く、豊富な知識と高い技術を有しているでしょう。
業務を機械の修理やメンテナンスに絞っているため経費が削減できることから、ほかの業者に修理を依頼するよりも、費用が安い傾向にあります。
また、地域密着型サービスを謳っている業者が多く、対応が丁寧で親切であることも少なくありません。
その一方で、個人経営が多いため自社サイトを持っていない、持っていても情報発信をしていないといったことから、工作機械の修理業者を見つけることが難しい場合があります。
2.工作機械の保全代行会社
保全代行会社とは、機械の整備やメンテナンスなどを代行している会社です。
前述した工作機械の修理業者と同様に、技術力が高いことが特徴です。
その理由は、工作機械の専門家に修理やメンテナンス業務を委託しているためです。
しかし、保全代行会社は大手企業を対象にしており、修理費用が高額な傾向にあります。
また、近年広がりつつあるサービスのため、保全代行を行っている企業は数が多いとはいえません。
3.工作機械メーカー
アフターサービスとして故障した機械を修理をしてくれる工作機械メーカーもあります。
その機械の開発や設計に携わった会社が修理をしてくれるので、安心感があるでしょう。
また、メーカーのエンジニアが出張して修理してくれる場合もあります。
ただし、一般的には他社の機械の修理は引き受けてくれません。
また、古い機械が故障した場合は新たな機械を買い直すことを提案し、積極的に修理をしてくれないケースもあります。
4.制御機器メーカー
制御系のトラブルが発生した場合は、制御機器メーカーが修理をしてくれます。
制御関係に特化した専門家が修理をしてくれるため、適切な処置をしてくれるでしょう。
作業費や部品代が高額になりがちですが、制御系のトラブルは制御機器メーカーでないと対応が難しい場合が多いです。
制御系が故障してしまったら、制御機器メーカーに修理を依頼せざるを得ないということもあるでしょう。
5.機械商社
機械の中間流通、つまり機械をメーカーから仕入れ、製造業者などに販売する役割を担っている機械商社でも故障に対応してくれる場合があります。
商社に在籍しているエンジニアが修理する、または工作機械メーカーへの修理を依頼してくれます。
取引のある商社なら、信頼関係が構築しており安心して依頼できるのではないでしょうか。
修理を引き受けていない場合もありますので、依頼する際には対応可能か確認しましょう。
また修理は専門外であるため、故障内容によっては修理できないというケースも少なくありません。
6.中古機械業者
中古の機械を買い取り売却している中古機械業者に修理を依頼するという方法もあります。
中古機械業者は買い取った中古機械を修理してから売却することもあり、エンジニアが在籍していることから修理が可能です。
修理費用が比較的安いことも、メリット。
ただし、修理をメインの業務としていないので、すぐに対応してもらえるとは限りません。
7.オーバーホール会社
オーバーホールとは、機械を分解して部品の洗浄や修理、必要であれば部品を交換をするなどして、精度を回復する作業です。
このオーバーホールを専門としている企業が、機械の修理に対応している場合があります。
技術力が高いうえ、修理費が安めというメリットがあります。
その一方、オーバーホール関連以外の修理は断られてしまうことも。
修理の依頼先を選ぶときのポイント4つ
故障した機械の依頼先を選ぶときには、次のポイント4つを参考にすることで、良い業者かどうか見極められます。
1.実績
2.修理費用
3.担当者のコミュニケーション能力
4.立地
詳細は次から解説します。
1.実績
修理実績が豊富な業者を選ぶことは、非常に重要です。
実績が豊富であれば、さまざまな故障パターンに対応した経験があり、知識が増え、技術にも磨きがかかっています。
最も適した方法で確実に修理してくれるでしょう。
実績は業者のホームページに掲載されていることが多いので、事前にチェックするのがおすすめです。
掲載されていない場合は、業者に実績について聞いてみてもよいでしょう。
2.修理費用
修理を依頼する立場からすると、修理コストは気になるポイントのひとつです。
修理費用は業者によってさまざまですので、複数の業者から見積もりをとるのが良策。
その際、単に安さだけで選ぶのではなく、サービス内容などもチェックして比較しましょう。
3.コミュニケーション能力
コミュニケーション能力もチェックすべき項目です。
なぜなら、意思疎通が難しいと機械の症状や故障した箇所などがうまく伝わらず、修理がスムーズに進まないかもしれません。
その結果、修理期間が長引いてしまう恐れも。
コミュニケーション能力が高い担当者をアサインしてくれる業者なら、ストレスを感じることなく修理を依頼できるでしょう。
また、
・質問に対する回答が明確で的確か
・要望を聞いてくれるか
・要望を受け入れてもらえない場合、代替案の提案があるか
…などもチェックすべき大切なポイントです。
4.自社からの距離
できれば、自分の会社から近い場所にある業者に依頼しましょう。
距離が近ければ出張費を安く抑えられますし、業者によっては出張費を無料にしてくれます。
逆に離れた業者に依頼してしまうと、せっかく安い修理費の業者に依頼したのに出張費がかさんで、かえって費用が高額になってしまうかもしれません。
まとめ
機械が故障して使えなくなると、業務がストップしてしまうリスクがあるため、早めに修理をしたいのものです。
故障したときには、修理先を把握しておけばスムーズです。
この記事を参考に、機械が故障したときに備えて修理先の目星をつけておいてはいかがでしょうか。